「時間がない!」と感じるのは「ゴールコンフリクト」が原因

 

家族ともっと過ごす時間が欲しい

英語の勉強がしたいけど、今は忙しいから無理

 

こんな風に考える人はけっこういると思います。

でも、以下の事実を目の当たりにした後も、時間がないと言えますか?

 

事実① 労働時間は減っている

OECDが発表した労働時間の推移によると、1970年代の日本人は平均で年間2200時間も働いていましたが、2016年時点では1713時間まで下がった。今後も働き方改革で残業がどんどん減っていくことが予想されます。

 

事実② やることを自分で増やしている

人から頼まれたら断れないという方は結構いると思います。

でも、何でもかんでも引き受けてしまったら、それを終わらせることに追われて時間がいくらあっても足りないです。

 

事実③ 日本人は生産性が低い

2016年の統計によると、日本の労働生産性はOECD加盟国34か国の中で22位です。

主要先進7か国では、1994年から22年連続で最下位となっています。

つまり、日本は先進国の中でぶっちぎりで生産性が低いんです。

 

これらの事実を踏まえた上で、効率的に時間を使う方法をご紹介したいと思います。

 

 

「時間がない!」と感じるのは「ゴールコンフリクト」が原因

「時間がない!」と感じるのは「ゴールコンフリクト」が原因
  • ダイエットしたいけど、甘いものが食べたい
  • 運動を始めたいけど、仕事をしないといけない
  • 貯金したいけど、欲しいものがある

これらは誰もが抱える問題です。

このようにいくつかの目標がぶつかりあってしまう状態を「ゴールコンフリクトと言います。

 

心理学の世界では、これこそが「時間がない!」と感じる最大の要因だと考えられています。

 

以下の実験内容をご覧ください。

アメリカ人の男女を対象に、2つのグループに分けて「ぶつかり合う目標」か「両立できる目標」を紙に書いてもらいました。

そのあとで、みんなの時間感覚をテストしたところ、「ぶつかり合う目標」を書いたグループの方が、「自分には時間が足りない」と答える確率が高かったそうです。

面白いことに、時間に関する目標でなくても、「時間がない!」という感覚が生まれるそうです。

 

つまり、「運動を始めたいけど、仕事をしないといけない」という時間に関するものだけではなく、「ダイエットしたいけど、甘いものが食べたい」という時間とは関係ないことでも、目標が衝突してしまうと、時間がないという感覚が生まれてしまうんですね。

 

あなたのゴールコンフリクトは勘違いかも!

ゴールコンフリクトはその人の勘違いである場合がけっこうあります。

 

例えば、「運動を始めたいけど、仕事をしないといけない」場合では、運動をすることが仕事と切り離されて考えられていて時間の無駄に思えるから、目標同士が衝突しています。

しかし、運動をすると、集中力が上がる効果などがあり、かえって仕事の効率が上がります。

 

また、「ダイエットをしたいけど、甘いものが食べたい」場合では、チートデイの導入で目標の衝突を防げます。

チートデイとは、「身体を騙す日」ですね。

 

減量をすると、始めのうちは順調に体脂肪が落ちていきますが、途中から停滞期に入ります。

これは脳が「大変だ!身体が飢餓状態だ!」と思い、消費を抑えてしまうからです。

この停滞期のときに好きなものを食べて、脳に「あれっ飢餓状態かと思ったけど、大丈夫そうだな」と思わせることで再び体脂肪を落としていくという訳です。

 

このように目標同士が衝突しているようで、意外と両立できるものなんです。

 

【運動の凄まじい効果に関する記事はこちら】

 

SNS・YouTube・Netflixがあなたの時間を汚染している!

SNS・YouTube・Netflixがあなたの時間を汚染している!

多くの方はインスタグラム、facebook、TwitterなどのSNSやYouTube、Netflix、Hulu、Amazonプライムなどの映画・アニメの配信サービスを利用していると思います。

現代人はこれらのものに時間を奪われています。

  1. 休憩時間に休もうと思ったけど、SNSをつい見始めたら休憩時間が終わってた
  2. YouTubeをちょっと見るつもりだったけど、関連動画とかで面白いのがあったからついつい見ちゃって1時間くらい経ってた
  3. Netflixで見る映画を探してたら、30分くらい経ってて「なんだよ、アニメ1本見れたじゃん」ってなる

こんな風にいつの間にか時間が経ってしまい、あとで罪悪感に苛まれることはありませんか?

そんな方のために、対策を4つご紹介します。

 

対策1.SNSをついつい開いちゃう人は、あらかじめ〇分見ると決める

フォローしてる人のものを全部見ていくとキリがないので、あらかじめ5分なら5分と見る時間を決めると、ダラダラと見ることは少なくなります。

 

対策2.SNSアイコンを面倒くさいところに移動する

スマホを開いて最初のページにアイコンがあるとついつい開いてしまいがちなので、何回もスワイプしないとたどり着けないようなところにアイコンを持っていくと開く回数が減ります。

 

対策3.YouTubeを長時間見ちゃう人は、開くまえに「どんな目的で見るのか」を意識する

目的がなく、漠然と見ると関連動画の誘惑に負けてついつい見続けてしまいます。

そうならないためにも、「LINEで異性にモテる返答の仕方について学ぶぞ!」とか「海外での入国審査の受け答えについて学ぶぞ!」など、目的を明確にする。

 

対策4.Netflixで見る物を選ぶのに時間がかかっちゃう人は、見たいジャンルだけでも決めておく

「今日はコメディにしよう」とか「今日はアクションの気分だな」とかあらかじめジャンルだけでも決めておくと、時間が節約出来ると思います。

 

【SNSに関する心理学はこちら】

 

良いマルチタスクと悪いマルチタスク

マルチタスクはあなたの時間感覚を歪めます。

マルチタスクをすると、脳にストレスがかかり、脳の感情などを司る扁桃体という部分が活性化します。

その結果、時間が細切れになったように感じられ、時間に追われているかのような感覚に陥ります。

しかも、他のことをしながら作業をすると、脳の回転や集中力などが低下するので、生産性が40%ほど落ちてしまいます。

 

ただ、マルチタスクでも脳の全く違う部分を使うときは大丈夫です。

つまり、誰かと会話しながら、ラジオは聞くのができないのは、どちらも脳の言語能力を使うからです。

だから、脳の全く違う部分を使う、以下のような行動は大丈夫です。

  • ステップマシンを踏みながら、本を読む
  • 料理をしながら、Podcastを聞く

大丈夫どころか学生を対象にした研究で、ウォーキングマシンに乗りながら文章を読んだ方が、注意力と記憶力が35%高くなったとの結果が出たそうです。

 

最後に

人は時間がないからって睡眠時間を削ってしまうことが多々あります。

でも、それは大きな間違いです!

 

睡眠不足の状態はお酒に酔っているときと同じくらい集中力が低下しているので、生産性がガタ落ちです

そんな状態ではいくら時間があっても、タスクは終わりません。

必要な睡眠時間は人によって異なるので、どのくらい必要なのかを把握し、きっちり確保しましょう!

 

また、寝る前2時間以内の飲食は出来るだけ避けてください。

というのも、眠ってから2時間の間に「成長ホルモン」が分泌されやすいとされていますが、寝る前2時間以内に食事をすると分泌されません。

成長ホルモンには疲労を回復させる効果があるのですが、分泌されないと疲れが翌日まで残ってしまうんです。

 

なぜ寝る2時間以内に飲食をすると、成長ホルモンが分泌されないかというと、成長ホルモンには血糖を上げる効果があるからなんです。

つまり、空腹時に分泌されやすく、飲食後の血糖が高い状態では分泌されないという特徴があるんですね。

 

【あわせて読みたい】

 

【参考文献】

 

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