営業・マーケティングにおいて、高確率で成約を取れたらいいですよね。
この記事では、人のクセを利用した「お願い」の心理学を5つ解説していきます。
これらの心理テクニックは詐欺や悪徳商法などにも悪用される場合があるので、知っておくと、そういったトラブルに巻き込まれるリスクを減らすことができます。
ぜひ、最後までご覧ください。
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人間には多くの“クセ”があります。
その“クセ”を理解し、うまく利用すれば、あなたのお願いを高い確率できいてもらえます。
「一貫性の法則」を利用した「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」
人には「一貫性の法則」というクセがあります。
「一貫性の法則」とは、自分の行動に一貫性を持たせようとする心理のことです。
つまり、一度決めたことを最後までやり通さないと気が済まないってことです。
この「一貫性の法則」の法則を利用したお願いの心理学が「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」です。
「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」では、事前に小さなお願いを承諾してもらい、その後に本命の大きなお願いをするという心理テクニックです。
たとえば、あなたが友達から1万円借りたいとします。
いきなり「1万円貸して!」と言ったら、断られてしまう可能性が高いですよね。
でも、最初に「100円貸して!」「500円貸して!」と少額から積み上げていくと、一貫性の法則が働いて、貸してくれる可能性が上がります。
それが意外とうまくいきます。
「一貫性がない」つまり、コロコロと自分の意見が変わる人は他人から信頼されなくなります。なので、それを避けるために意識的・無意識的に一貫性を持たせようとするのです。
「返報性の法則」を利用した「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」
人には「返報性の法則」というクセがあります。
「返報性の法則」は他人に何かしてもらったら、そのお返しをしなければならないと考える心理のことです。
他人のお願いを断ると、「相手が譲ってくれた」と考えるため、何らかの方法でお返しを使用とします。
この「返報性の法則」を利用したお願いの心理学が「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」です。
相手が難しいお願いを断ったとき、相手の心の中では、
と考え、次にお願いしたときに、承諾されやすくなります。
たとえば、あなたが友達から1万円借りたいとします。
「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」を利用する場合だと、あなたは「10万円貸して!」と言います。
貸してほしい理由にもよると思いますが、大体断られるでしょう。
でも、その後に「じゃあ1万円は?」と聞くと、言われた方は「う~ん、10万円は無理だけど、1万円なら良いか。断りっぱなしも申し訳ないもんな。」となる訳です。
街中でよく見かける心理テクニック
普段あまり意識していないだけで、街中にも人のクセを利用した心理テクニックが溢れています。
この章では、それらの心理テクニック2つをご紹介します。
狙い通りの商品が売れていく「ゴルディロックス効果」
あなたがデジカメを買いに行ったときに、同じメーカーでグレードが異なる3つの商品がありました。
- 5万円のモデル
- 3万円のモデル
- 2万円のモデル
この状況では多くの方が、真ん中の「3万円のモデル」を選ぶ傾向にあるということが心理学的に証明されています。
商品に関する知識がそんなになく、価格帯の選択肢が2つしかない場合は約70%の人が安い方を、価格帯が3つの場合は真ん中の商品を選びやすいです。
これを松竹梅の法則、もしくは「ゴルディロックス効果」といいます。
あなたは何かを売りたい!と考えました。
「売りたい商品Ⓑ」があった場合、あえてそれよりも「グレードが高い商品Ⓐ」とⒷよりも「グレードが低いⒸ」を一緒に並べます。
すると、お客さんは
と売りたい商品Ⓑへの誘導が出来るという訳です。
価格差はⒶ:Ⓑ:Ⓒ=6:4:3が効果的だと言われています。
ないものねだり「希少性の法則」
人は手に入れるチャンスが少ない(希少性の高い)ものが欲しくなるというクセがあります。
そのクセを利用した心理テクニックが「希少性の法則」です。
人は「限定」という言葉に弱いです。
「この商品は限定10個です」と言われると、
と考えるのです。
最後に
こういった人のクセを覚えておくと、人にお願いをしたり、物を売るときはもちろん、他人からお願いをされるとき、物を買うときも
とメタ認知が出来るので、余計な買い物をしなくて済みます。
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