テレビや雑誌などで、よく「健康のためには適度な運動が必要」と言います。
って。
この記事では、健康なカラダを作るために必要な運動量を具体的に解説します。
【運動の驚くべき効果についてはこちらの記事をご覧ください】
「身体活動」の大切さ!身体活動は「生活活動」と「運動」に分けられる
「身体活動(physical activity)」とは、リラックスしている状態よりもたくさんのエネルギーを消費するすべての動作を意味します。
身体活動は、日常生活における労働・家事・通勤・通学などの「生活活動」と、体力の維持・向上を目指し、計画的・継続的に行われる「運動」の2つに分けられます。
日常生活の中で身体活動の量を増やすことで、メタボリックシンドローム・糖尿病・ガンなどの生活習慣病に罹るリスクを下げることができます。
しかも、身体活動量を増やすことで得られる効果はそれだけではありません。
身体活動を増やすと気分転換・ストレス解消の効果も得られます。
現代人は多くのストレスを抱えて生きています。
ストレスから双極性障害・統合失調症などのメンタルに不調をきたす方もたくさんいます。
そういったメンタルヘルス不調の一次予防としても、身体活動を増やすことは有効なのです。
さらに、特に高齢者にとっては積極的にカラダを動かすことで生活機能が低下するリスクを減らすことができるため、自立した生活をより長く送ることができます。
健康なカラダをつくるため、ストレス社会を生き抜くため、自立した生活を送るために身体活動を継続的に行うことは、今後も重要な意味を持つことは間違いないでしょう。
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必要な運動量を表す単位「メッツ」と「エクササイズ」
厚生労働省では、「メッツ」と「エクササイズ」という単位を使って、健康なカラダを作るのに必要な運動量の基準を示しています。
「メッツ」とは?
「メッツ」とは、身体活動の強さをリラックス状態の何倍に相当するかで表す単位です。
日常生活の中で行っている身体活動が何メッツなのか、紹介していきます。
【3メッツ未満の活動】
- 座ってリラックスしている状態‐1.0メッツ
- 座って本や新聞を読む‐1.3メッツ
- 座って会話、オフィスワーク‐1.5メッツ
- 立った状態での会話‐1.8メッツ
- 料理や洗濯物をたたむなどの軽い家事‐2.0メッツ
- 皿洗い、アイロンがけ、立ち仕事‐2.3メッツ
- ストレッチ、キャッチボール、ゆっくりとした歩行‐2.5メッツ
【3メッツ以上の生活活動】
- 普通の速さでの歩行、屋内の掃除‐3.0メッツ
- モップがけ、軽い荷物運び‐3.5メッツ
- 早歩き、自転車、雪下ろし‐4.0メッツ
【3メッツ以上の運動】
- ボーリング、バレーボール‐3.0メッツ
- 体操、カートを使ったゴルフ(待ち時間は除く)‐3.5メッツ
- 早歩き、水中運動‐4.0メッツ
- 野球、ドッジボール‐5.0メッツ
- ジョギング、サッカー、テニス‐7.0メッツ
- サイクリング(時速20km)、水泳(クロール:ゆっくり)‐8.0メッツ
「エクササイズ」とは?
「エクササイズ」とは、身体活動の量を表す単位です。
で求められます
たとえば、ジョギング(7.0メッツ)を30分間行った場合、
となります。
身体活動の量と自分の体重からエネルギー消費量を計算する方法
身体活動の量(メッツと活動時間)と自分の体重を掛け合わせることでエネルギー消費量(kcal)を計算することができます。
たとえば、体重72kgの人がヨガ(2.5メッツ)を30分間行った場合のエネルギー消費量は、
となります。
ただし、「体重を減らしたい」という目的から体脂肪燃焼に必要なエネルギー消費量を求める場合は、リラックス状態のエネルギー消費量(1.0メッツ)を引く必要があるため、
となります。
「適度な運動が大切」の「適度」って具体的にどのくらいなのか解説
厚生労働省では、健康なカラダをつくるために必要な活動量として、1週間あたり23エクササイズ以上の「活発な身体活動」を目標として掲げています。
「活発な身体活動」とは、3.0メッツ以上の活動のことで「座ってリラックスしている状態」などの3.0メッツ未満の活動は含んでいないので、注意が必要です。
23エクササイズ以上の身体活動とは、たとえば、
- 普通の速さで8時間くらい歩く
- 早歩き、自転車を6時間くらい
- ジョギング、テニスを3.5時間くらい
に相当します。
また、1週間のエクササイズのうち、少なくとも4.0エクササイズ以上の「運動」を行うことも目標として掲げています。
まとめ
2017年、ロンドン・ビジネススクールの教授で人材論・組織論の世界的な権威であるリンダ・グラットンが執筆した「LIFE SHIFT(ライフシフト)~100年時代の人生戦略~」が話題になりました。
この本では、人は以前に比べて長い人生を歩むようになってきているため、一つの会社で生涯働くというのは現実的ではなくなってきていると主張していました。
そのためには、社会に出てからも色々なことに興味を持ち、積極的に新たな知識を学習していくことが重要です。
その礎となるのが、ココロとカラダの健康です。
これからの長い人生を健康で幸せに送るためにも、適度な運動を生活に取り入れましょう!
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【参考文献】
『Newton』2020/3 人体の取扱説明書
厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013
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