現在、奨学金を返金できず、自己破産している人が増えています。
奨学金をは3か月滞納すると、「個人信用情報機関」というところに登録されます。
これはいわゆる「ブラックリスト」で、ここに登録されると、クレジットカードを一時的に発行できなくなったり、生活に支障が出ます。
そして、奨学金を9か月滞納すると、返済を求める裁判手続きなどの法的措置を取る旨の通知書が送られてきます。
それでも、返済できないと、自己破産をせざるを得ない感じになります。
この記事では、奨学金返済のためにAV女優になった女性の話と僕自身が奨学金を返済するまでのことを話したいと思います。
【奨学金返済のため躓いてしまった人々を描いた作品】
奨学金返済はきつすぎる。520万円返済のため決意したこと
先日、YouTubeで奨学金返済のために、AV女優になった女性のドキュメンタリーみたいのを見ました。
その女性は大学で奨学金を280万円ほど、借りていて利子を含めると返済額は約400万円でした。
その女性はある企業の正社員に内定が決まっていたそうですが、その企業では初任給が約17万円でした。
女性は「ここに就職しても、奨学金を返済していく自信がない」とその内定を蹴って、
- アルバイト
- AV出演
- 風俗
を掛け持ちする道を選んだそうです。
確かに手取り17万円だとして、毎月の支出が
- 家賃‐6万円
- 食費‐2万円
- 水道光熱費‐1万円
- 交通費‐1~2万円
- 飲み会などの交際費‐1万円
- 通信費‐5千円
- 奨学金‐2~3万円 合計 135,000~155,000円
こんな感じだとしたら、ほぼ手元に残らないですよね。
「東京貧困女子。」これが貧困に喘ぐ女性の現実
文部科学省が開示している平成30年度学校基本調査によると、大学進学率が54.82%でした。
また、別の調査によると、大学生の約半分が奨学金を借りているそうです。
そして、YouTubeで紹介されていた女性のように、東京に住んでる単身女性の3人に1人は貧困に苦しんでいるそうです。
20年以上もの間、AV女優・風俗・介護業界などで貧困に喘ぐ人たちを取材してきたノンフィクションライター中村淳彦さんの著書「東京貧困女子。」には、以下のように多様な人々のさまざまな貧困の悲劇が書かれています。
- 女子大生
- 単身OL
- シングルマザー
ある人は「将来は自殺すると思う」とつぶやき、またある人は「何もかも諦めた」と話します。
彼女らは決して大げさに悲観しているわけではありません。
どんなに頑張って生きようとしても、まともな将来が見えてこないのです。
貧困は他人事ではありません。
僕は「東京貧困女子。」を読んで、衝撃を受けました。
「東京貧困女子。」に関する記事はこちら
僕が奨学金を完済するためにした決意
僕も大学生のときに、奨学金を借りてました。その額520万円。
月々3万円ほど返していっても、20年ほどかかり、完済する頃には40歳すぎになる予定でした。
しかも、僕が借りていたのは無利子の第1種奨学金ではなく、有利子の第2種奨学金で、普通に返済していくと600万円もの額になります。
大学を卒業して、フレッシュな気持ちで就職した時点で、-600万円。
その心理的負荷は凄まじいものです。
AV女優になる道を選んだ女性の気持ちもすごい分かります。
僕は520万円にももちろん、動揺を隠しきれませんでしたが、それよりも有利子なのがものすごくバカバカしいと思ってしまいました。
奨学金を借りた時から分かっていたことなんですが、
と無性に腹が立ちました。
だから全力で奨学金を返済することに決めました。
奨学金を完済するまでは、
- 車を買わない
- 彼女を作らない
という謎の誓いを立てました。
僕は大学卒業後、ホテルに就職しました。
住居はホテルの寮で、寮費・水道光熱費が給料から天引きされて、初任給が13万円くらいだったと思います。
ただ、そこはド田舎で周りには、コンビニしかなかったため、お金を使うところがなかったのが幸いでした。
また、繁忙期にめちゃくちゃ残業をしたので、それも手伝って、4年半ほどで奨学金を完済することが出来ました。
彼女を作らないっていう誓いは意味があったのか、今でもよく分かりませんが、車を買わなかったのは正解でした。
もし、車を買っていたら、ガソリン代・車検代がかかるし、せっかく周りにコンビニしかないという環境なのに、車があったら、どこにでも行けちゃうので、完済するのにだいぶ時間がかかってしまっていたことでしょう。
ド田舎なので、長く生活するなら車を買うのが“普通”ですが、「奨学金を完済するために車は買わない」と決意したことが良かったのだと思います。
中間層もだんだん貧困層へシフトしている
奨学金を借りていない人だって、家を購入した人はローン、子供がいる人は養育費でけっこう厳しい人が多いです。
さらには、年金で補えないから自力で老後の貯蓄として2000万円を用意する必要があるって、そんなの無理ゲー。
イケハヤさんのYouTubeで見たのですが、年収700万円の方の手取り額が2002年に587万円だったのが、2017年には537万円へと年50万円も減少しているそうです。
つまり、貧困層の固定化と中間層の解体が進んでいるのです。
また、別のデータによると、30~40代の23%が貯蓄ゼロだそうです。貯蓄50万円以下の人と合わせると50%にも上ります。
もうため息しか出ません。
こんな状態だったら、たとえブラック企業に勤めていても、そう簡単に辞められないで、心身を壊してしまう人が出てくるのは全く不思議じゃないですよね。
ひと昔前までは普通に生きていけた
それは「ひと昔前までは、普通に進学・就職すれば、普通に生きていけた」という経験が現在でも残っているからです。
10年前はスマホを持っている人は全然いませんでしたが、現在では多くの方がスマホを持っています。
また、僕が大学生の頃はmixiが全盛期でしたが、現在ではmixiは廃れ、Twitter、インスタです。
時代は急速に流れています。
今後もAI、宇宙産業、5Gなどでどんどん変わっていくことでしょう。
時代は目まぐるしく変化しているのに、昔うまくいった人生プランをそのまま踏襲しても、うまくいきません。
最後に生き残るのは誰?
強いライオンでしょうか?それとも頭の良い我々人類?
答えは「環境に適応できた生物」です。
何万年もの昔にも、隕石がぶつかったのか、火山が大噴火したのかよく分かりませんが、それまで地球上を支配していた恐竜は滅び、その後の地球環境に適応できた生物が生き残りました。
今でも同じことが言えます。
つまり、今を普通に生きていくには、今の環境に適応できなければいけません。
適応できなければ、恐竜と同じように自然淘汰されます。
今の環境に適応するには、常にアンテナを張り巡らせ、「今、世の中ではどんなことが起こっているのか」を知る必要があります。
幸い、インターネットの普及によって、多くの方があらゆる情報にアクセス出来るようになりました。
あとは行動するだけです。
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