生きていると必ず、ストレスに晒されます。
友たちやパートナーとのトラブル、上司からの叱責、リストラ、ペットとの死別などなど。
人によって経験するストレスの種類やそのストレスに対する対処法は異なります。
精神疾患の発症のメカニズムは未だに分かっていませんが、ストレスと深い関係があることは分かっています。
生きていれば誰もがストレスに晒されますが、精神疾患になってしまう人もいれば、ならない人もいます。
それを説明する一つの考えとして、ストレス脆弱性モデルがあります。
この記事では、ストレス脆弱性モデルとは何なのか?を簡単に解説します。
精神疾患を発症するメカニズム「ストレス脆弱性モデル」とは?
ストレス脆弱性モデルとは、病気になりやすい“もろさ”(脆弱性)があるところに、さまざまなストレスがかかることが発症のトリガーになるという考え方です。
病気のなりやすさ「脆弱性」は、遺伝や脳のトラブル、性格などが挙げられます。
人は生きていると気温の変化や花粉など、何かしらのストレスに晒されます。
それが「恒常的な生活上のストレス」です。
赤ちゃんの頃は何もかもがストレスなので、恒常的な生活上のストレスが高く、ストレスに耐えられる数値ギリギリです。
しかし、世界を認識できるようになり、言葉で周りの人とコミュニケーションができるようになったりすると、このストレスは下がっていきます。
ただ、転校や事故、結婚、身近な人の死などのライフイベントはいつでも起こる可能性があります。
上の図でいうと、左にいけばいくほど少しのライフイベントによるストレスでも、耐えられるレベルを超えてしまうため、脆弱性が高くなり、精神疾患を発症するリスクが高くなります。
一方、右のいけばいくほど、脆弱性は小さくなり、多少大きなライフイベントによるストレスがかかっても、精神疾患になるリスクは低くくなります。
そもそも「ストレス」ってなに?
そもそもストレスとは、外部から刺激(ストレッサー)を受けたときに生じる緊張状態のことです。
ストレッサーには、以下のようなものがあります。
- 環境的要因‐天候や騒音など
- 身体的要因‐病気や睡眠不足など
- 心理的要因‐不安や悩みなど
- 社会的要因‐人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなど
つまり、日常の中で起こる様々な変化が、ストレスの原因になるのです。
自分のストレスサインを知ろう!
ストレスを受けている状態では、眠れない、腹痛、頭痛といった身体症状、怒りっぽくなったり、不安感が強くなるといった気分の変化など何かしらストレスサインが出ているものです。
こうしたストレスサインが出ているからといって、こころの病気というわけではありませんが、気づかないままストレスを受け続けると、さらに調子を崩してしまうことがあります。
そのため、自分のストレスサインを知り、サインが出たときは休息をとったり、気分転換をするなどのセルフケアをとることが大切になります。
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まとめ
- ストレス脆弱性モデルとは、病気になりやすさ(脆弱性)があるところに、さまざまなストレスがかかることで発症のトリガーになるという考え方
- ストレスとは、外部からの刺激(ストレッサー)を受けたときに生じる緊張状態のこと
- ストレッサーには「環境的要因(天候や騒音など)」「身体的要因(病気や睡眠不足など)」「心理的要因(不安や悩みなど)」「社会的要因(人間関係がうまくいかないなど)」がある
- 人はストレスを受けると何かしらのストレスサインが出るので、自分のストレスサインを知り、セルフケアすることが大切
【参考文献】
厚生労働省 知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス「ストレスって何?」
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