【ストレス対策】筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)の効果とは

新社会人
新生活がはじまったけど、最近よく眠れない...
イライラしてる人
あ~最近、なんかイライラするな!!

と寝不足気味な人やイライラしている人は筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)が有効です。

筆記開示を行うと幸福感が上がり、不安・ストレスが軽減し、認知機能の改善などの効果もみられます。

 

筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)とは、1980年代にPennebaker & Beall(1986)が考案した心理療法です。

現在では、認知行動療法の一つの技法として利用されています。

 

用意するものは紙とペン。

やり方もいたって簡単で、自分が体験したネガティブな経験について、その時に抱いた感情や思考を包み隠さずに書きなぐるだけ。

 

たったこれだけ?と思うかもしれませんが、筆記開示による効果はかなり信ぴょう性の高い「メタ分析」によっても裏付けています。

信ぴょう性の高さランキングに関してはこちらの記事をご覧ください。

信憑性の高い情報ランキング「エビデンスレベル」とは?専門家個人の意見は...

 

この記事では、筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)による効果を解説していきます。

【ストレス対策】筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)の効果とは

ネガティブな体験をしたときの感情や思考を紙に書きなぐるだけですから、不安やストレス軽減に役立つとは考えにくいですよね?

しかし、筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)の生みの親であるジェームズ・ペネベーカー氏は効果について以下のように述べています。

数々の研究により、「エクスプレッシブ・ライティング」を行った被験者は幸福感が高まり、ネガティブな感情が減った。

さらには、「エクスプレッシブ・ライティング」を始めてから数週間から数か月でうつや不安が改善し、ストレスがおだやかになる傾向も見られた。

その他の研究でも、全体的な幸福感の高まりや認知機能の改善などが確認されている。

James.Pennebaker(2014)Expressive Writing: Words That Heal

筆記開示の効果をまとめると、以下のようになります。

  1. うつや不安感の改善
  2. ワーキングメモリが上昇
  3. 幸福感が増え、ネガティブな感情が減る
  4. 感情・セルフコントロール能力がつく
  5. 認知機能の改善
  6. ストレスが軽減

紙に思考や感情を書くだけでこれだけの効果が得られるなんて、驚きですよね。

では、筆記開示はなぜこれほどまでに効果があるのかを解説していきます

筆記開示はなぜこれほどまでに効果があるのか?

筆記開示はなぜこれほどまでに効果があるのか?

筆記開示がなぜこれほどまでに効果があるのかというと、悩みやイライラを紙に書きだすことで、いったん心配事を棚卸しできるからです。

ミシガン大学の研究チームは筆記開示の効果を調べた論文で以下のように述べています。

心配事は認知のリソースを消費してしまう。要するに、ストレスが多い人というのは、いつもマルチタスクで作業をしているようなものだ。

このような人たちは、一つの作業をしながらも、もう一方では自分の心配事をモニタリングしつつ、さらにはその感情を抑えようとしている。

しかし、「エクスプレッシブ・ライティング」で悩みをいったん外に吐き出せば、認知のリソースは解放され、もっと脳を効率よく使えるようになる。

Hans S. Schroder(2017) The effect of expressive writing on the error-related negativity among individuals with chronic worry.

不安を感じている人が何かしら作業をしているとき、本人は作業に集中しているつもりでも、脳内では不安事の方にも脳のエネルギーを割いているのです。

つまり、イライラや不安が大きくなればなるほど、そちらに貴重な認知的なリソースを持っていかれるため、人は脳のポテンシャルをうまく発揮できなくなるのです。

 

ところが、自分の胸の内を書き出すと、脳が悩みやイライラのためにエネルギーを使う必要がなくなるのです。

そのため、心から重荷がおりたような感覚になるのです。

筆記開示のやり方と3つのポイント

それでは、実際に筆記開示を行う上でのポイントを3つ説明します。

まずは4日間だけ続けてみる

これまで行われてきた多くの先行研究によると、最低でも4日間連続で自分の感情を書き続けないと筆記開示の効果が薄れてしまうということが分かっています。

筆記開示をやるタイミングは「仕事終わった直後」か「寝る前」がベストです。

とにもかくにも、4日間続けてみましょう!

一日20分は書き続ける

どれくらい自分の感情を書き続ければ良いのかというと、一日20分以上です!

書く際には、文章の上手さや誤字脱字にはこだわらずに、ひたすらノンストップで書きなぐるのがコツです。

書くことがそんなにないYO!という方は、同じ悩みについて毎日書いても全然大丈夫です。

慣れてきたら悩みを展開する

「悩みを展開する」とは、たとえば「会社のプレゼンでミスってしまった」という悩みの場合、

  • このミスは家族や友人にどんな影響を与えるだろうか?
  • このミスは自分の過去と未来にどうつながるだろうか?

といった質問を自分に投げかけ、ストレスがあなたの人生に与える影響まで、内容を広げていきます。

こうすることで、

自分はどんな感情を抱いているのか?

と深い気付きを得ることができますし、ひいてはストレスを客観的にみる視点が育つのです。

まとめ

  • 筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)は認知行動療法の技法の一つ。
  • 用意するものは紙とペンだけ。
  • やり方は自分の体験したネガティブな経験について、その時に抱いた感情うや思考を包み隠さず書きなぐる。
  • 筆記開示にはうつや不安感の改善、ワーキングメモリが上昇、幸福感が増え、ネガティブな感情が減る、感情・セルフコントロール能力がつく、認知機能の改善、ストレスが軽減といった効果がある。
  • 筆記開示は最低でも4日間続けて行う。一日20分。
  • 慣れてきたら悩みを展開する。

これほどまでに効果があり、なおかつ用意するものも紙とペンだけっていうのはありがたいですよね。

一日20分というのは少し長生きもしますが、最初は一日1分とかから初めて徐々に長くしていっても良いと思います。

 

【参考文献】

鈴木祐(2018)超ストレス解消法~イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド~ TETSUJINYA

Pennebaker, J.W. & Beall, S.K. (1986) Confronting traumatic event: Toward an understanding of inhibition and disease. Journal of Abnormal Psychology, 95, 274-281

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