世にも恐ろしい代理ミュンヒハウゼン症候群とは

この世の中には「えっ嘘でしょ?」と思うような心の病がいくつか存在します。

その中の1つ「代理ミュンヒハウゼン症候群」についてご説明します。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群とは、1977年に小児科医のロイ・メドー(Meadow)が医学雑誌「ランセット(Lancet)」に発表した論文から広く知られるようになりました。

代理ミュンヒハウゼン症候群を患っている母親は人々の関心をひくために、いたって健康な我が子や両親などを傷つけ、”傷ついた彼らを献身的に介護する素晴らしい自分”を周りにアピールするという精神疾患です。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群の母親は以下のような行動をします。

健康な子どもを病院へ連れていき、「この子は病気だ!」と言って回る

子どもの病気の証拠をねつ造する→尿検査の尿に自分の血液を混ぜるなど

子どもを故意に病気にさせたり、ケガさせたりする→腐った水や泥水を注射する、様々な薬品を飲ませる、洗剤などを飲ませるなど

 

マインドパレッサー
何とも恐ろしい精神疾患ですね。それでは、代理ミュンヒハウゼン症候群の名前の由来や事例をご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

”ミュンヒハウゼン”の名前の由来

「代理」があるくらいですから、「ミュンヒハウゼン症候群」というのも存在します。

 

ミュンヒハウゼン症候群は傷つける対象が他人ではなく自分自身です。

つまり、特に健康に問題はないのに人の注目を浴びたいがために、わざとケガをしたり、変なものを飲んで病になったりします。

 

そして、”ミュンヒハウゼン”の名前の由来はドイツのミュンヒハウゼン男爵(1720~1791)から取られています。

ミュンヒハウゼン男爵は、奇想天外な物語として知られる『ほら吹き男爵の冒険』の主人公です。

ちなみに『ほら吹き男爵の冒険』の原型は、実在の人物である18世紀のプロイセン貴族ミュンヒハウゼン男爵カール・フリードリヒ・ヒエロニュムスが周囲に語った自身の冒険談です。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群になる人の特徴

代理ミュンヒハウゼン症候群になる人は、入院にいつも付き添う傾向があります。

献身的に介護をし、医療関係者などにも愛想が良く、社交的な人が多いので評判が良いことも多いです。

しかし、一方で厚かましいなど厄介な部分が出てくることもあります。

 

いつも付き添って病状を心配する反面、症状がよくなってくると動揺するといった理解しがたい一面がみられます

 

代理ミュンヒハウゼン症候群を引き起こす原因は分かっていませんが、夫婦生活に問題がある人が多いという説もあります。

また、幼少期に精神・身体的虐待を経験していたり、重い病気にかかっていたり、近親者に重篤な病気の人がいたりする場合があるようです。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群になる人は通常、かなり知的で専門的な医療知識があることが多く、言葉巧みに重篤な症状だと信じ込ませてしまいます。

加害者になる人の98%は実の母親です。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群だと診断された人の数は少ないですが、周りからは分かりにくいため、報告されているよりももっと多いと考えられています。

 

代理ミュンヒハウゼン症候群の事例

日本でも、腐ったスポーツドリンクを子どもの点滴に混ぜて、子どもに障害を与えた、という代理ミュンヒハウゼン症候群の典型に近い事例が報告されていますが、海外ではもっと過激な事例があります。

それを2つご紹介します。

 

メアリー・バークのケース

メアリー・バーク(Mary Bryk)は2歳頃から、看護師である実の母親から虐待を受けていた。様々な虐待が行われましたが、その中の1つが治療と称して彼女の足をハンマーで叩くことだった。

その結果、彼女の足は膿んでしまい、その膿を出すために皮膚を切開すると、母親はその傷口に土やコーヒーの出がらし汁を塗りたくり、症状を悪化させた。

母親は周囲の人からは「病気がちな娘を看護する献身的な母親」と思われており、メアリーの父親もそのように思っていた。メアリーはあるとき、ようやく自分が母親から虐待を受けているのだと気づき、母親に「このことをみんなに言う!」と反旗を翻すと、彼女への虐待は止みましたが、その代わり今度はメアリーの弟が被害に遭うようになった。

 

ジュリー・グレゴリーのケース

ジュリー・グレゴリー(Julie Gregory)は健康だったにもかかわらず、母親からずっと「あなたは病気なのよ!」と言われ続け、必要ないのに様々な薬を飲まされたり、病院で検査を受けさせられたりした。

しまいには病院で医師に検査のための開胸手術までお願いしたという。

ジュリーは大学で受けていた講義で「自分が母親から受けていた行為には名前がある」ということを知り、そこで初めて自分は母親から虐待を受けていたことを理解した。

 

海外ドラマ「The ACT」

2015年にアメリカで実際にあった代理ミュンヒハウゼン症候群の母親と子供との壮絶な日々を描いた海外のドラマがあります。

少しそのドラマの概要をお話します。

 

ジプシーという少女には知能障害があり、筋ジストロフィー・白血病などの難病を患っていて、シングルマザーのディーディーは懸命にジプシーを支えていました。

地元メディアもジプシーとディーディーを取り上げ、寄付金なども集まりました。

しかし、10年後、ディーディーが無職の男性に殺害される事件が起きました。そしてなんと、ジプシーが共犯の疑いで逮捕されたのです。

また驚くことに、ジプシーは健康体そのもので知能障害もなかったのですが、ディーディーから毎日大量の薬を飲まされ、自分は病気なんだと洗脳されていたのです。

 

ウソみたいな話ですよね。

 

アメリカ版のHuluでは配信されているみたいですが、残念ながら日本版ではまだ見られないようです。

 

今のところ日本での配信時期は未定ですが、個人的には早く配信してほしいですね。

 

引用:tvgrooveより

 

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参考文献

「犯罪心理学」越智啓太 サイエンス社

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。