これがストレスの元凶!?イラショナル・ビリーフとは?

 

あなたは「人がストレスを感じるのは、何か嫌な出来事が起こるからだ」と考えていませんか?

 

はっきり言います!

それは間違いです!!

 

ストレスの元凶は出来事(A)と嫌な気分、落ち込むなどの結果(C)の間にある、あなたの歪んだ思考(B)なのです。

つまり、歪んだ思考(イラショナル・ビリーフ)を合理的で健康な思考(ラショナル・ビリーフ)に変えられたら、ストレスをあまり感じず、すこやかに過ごすことが出来るのです!!

 

どういった思考がストレスを引き起こすのかを分かっていないと始まらない、ということでこの記事では、イラショナル・ビリーフとは何なのか?どんな思考がイラショナル・ビリーフにあたるのか?ということを解説していきます。

 

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これがストレスの元凶!?イラショナル・ビリーフとは?

イラショナル・ビリーフ(irratonal belief)は、日本語に訳すと「不合理な信念」という意味です。

必要以上に悪い方に考えたり、非現実的とも言える妄想を巡らせることで、その歪んだ考えが自分自身を縛り、自由に振舞うことが出来ず、苦しみを与える思考です。

 

  1. 自分は○○しなければならない
  2. あなたは○○しなければならない
  3. 世間は○○しなければならない

 

という自分や他者に対する絶対的な要求、「~すべきだ」「~するのが当然だ」とった融通の効かない、凝り固まった思考もイラショナル・ビリーフにあたります。

イラショナル・ビリーフの種類

ラショナル・ビリーフもイラショナル・ビリーフも小さい頃からの体験、文化、親からの教えなどで少しずつ作り上げてきた、いわば「思考のクセ」のようなものです。

クセなので、簡単には変えることは出来ませんが、少しずつイラショナル・ビリーフを健康的で合理的なラショナル・ビリーフに変えていきましょう!

 

まずは、どういった思考がイラショナル・ビリーフにあたるのかを説明するために、イラショナル・ビリーフを10種類をご紹介します。

  1. 愛情欲求
  2. 失敗恐怖
  3. 他者非難
  4. 耐性のなさ
  5. 憂鬱
  6. 不安
  7. 責任の回避
  8. 受動的な生き方
  9. 偏見の生育歴
  10. 現実逃避傾向

 

引用文献

愛情欲求

人間はすべての人に愛されるべきである。

 

すべての人に愛されなければならない、という絶対的な要求です。

しかし、仮に誰からも愛されなくても、自分で自分自身を愛することができます。

また、自分も「この人は好き」「この人はいけ好かない」など選り好みしている訳ですから、お互い様です。

失敗恐怖

価値ある人間であるためには、いつも物事をきちんとしなければならない。

 

いつもちゃんとしてないと!、という絶対的な要求です。

しかし、いつもきちんとするなんて実際には無理ですよね?

ときには何をやっても上手くいかない、ダラけてしまうことがあって当たり前です。

出来るときには出来るように努力をすれば良いし、出来ないときがあってもそれは当たり前なのでそのままで良い、と考えます。

他者非難

過ちを犯した人間は咎められ、罰せられるのが当然である。

 

当然、罰せられるべきだ!、という絶対的な要求です。

犯した罪の重さなど人間の行為そのものは「善い」「悪い」といった評価の対象になり得ますが、人間の存在や価値に関しては評価のしようがありません。

「罪を憎んで人を憎まず」です。

耐性のなさ

何事も思い通りにならないとパニックや絶望に陥るのは当然だ。

 

何もかも思い通りになるべきだ、という絶対的な要求です。

そもそも「絶望感」は環境や相手のせいで生じるものではなく、自分の考え方の歪みが作り出しています。

相手がいる場合は、思い通りにいかないことがあって当然です。

憂鬱

人の不幸は外因で起こり、感情をコントロールしたり、失望・敵意に対処することは不可能である。

 

不幸は環境・他者・社会といった外因的なもので生じる、という考えは原因結果論です。

外部環境が劣悪であっても、個人の力で悩みを乗り越えた人はいくらでもいます。

不安

何か危険なことが起こりそうなときは不安になるのが当然である。

 

危険に遭遇すると絶対に不幸になる、という絶対的な要求です。

こういう発想だと、不安に巻き込まれて自分を台無しにしたり、臆病になって思わぬ失敗をしたりすることもあります。

「野球はツーアウトから」という言葉があります。

これは後がない絶体絶命のピンチに陥ったときこそ、その不安を乗り越えて選手が底力を発揮することが多いからなのです。

ピンチや不安を味方にして、素晴らしい結果を残すことは可能なのです。

責任の回避

人生の問題には確かな解決策があるはずで、これを見出せないことは良くないことである。

 

人生は楽であるべきだ、という絶対的な要求です。

山あり、谷ありの波乱万丈が人生です。

困難や苦しみをすべて避けて生きることは不可能だし、適度な苦労があってこそ、人生は味わい深くなるし、それによって人間としても鍛えられるのです。

受動的な生き方

人には依存し甘えるべきである。

 

人には依存して生きるべきだ、という他人任せでいたい、絶対的な要求です。

言い換えると、自分の人生に責任を持たず、赤ちゃんのように甘えていたいという願望です。

自分の人生ですから、自分で責任を背負いながら自立していかなければなりません。

偏見の生育歴

過去の人生経験が生涯に影響し、今の自分を規定している。

 

絶対に過去の呪縛から逃れることはできない、という絶対的な要求です。

過去の経験は良くも悪くも今の自分に影響を及ぼしますが、絶対的なものではありません。

今、ここから先の未来は考え方一つでいくらでも変えることができます。

生まれ・育ち・学歴などは人生を決める要因ではなく、人生はいつでも修正・変更ができるのです。

現実逃避傾向

人生の困難はこれに立ち向かうよりも避ける方が楽である。」

 

人生の困難には明らかな解決策があるべきだ、という絶対的な要求です。

僕たちが生きる社会には、明らかな解決策や正解は何一つとして存在しません。

絶対的な正解が見つからずに、それを示してくれるカルト集団や新興宗教に洗脳される人も少なくありません。

人生に絶対的な正解がないからこそ、人は問題や課題にぶち当たったとき、立ち向かい・もがき苦しみながら、成長していくのです。

まとめ

思考がすべてラショナル・ビリーフという人はいません。

誰もが多かれ少なかれ、非合理的な思考イラショナル・ビリーフを持っています。

イラショナル・ビリーフが多めの人は、人生でイライラ、不安、怒りの感情を抱くことが多く、ラショナル・ビリーフが多めの人は、ストレスを感じることが少なく、健康的な生活を送ることができます。

普段、自分の思考を意識することが少ないと思いますが、この記事でご紹介したようなイラショナル・ビリーフを見つけてみましょう!

そして、健康的な人生を送りましょう!

 

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引用文献

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。