これが差別の根幹の原因「潜在的ステレオタイプ」とは?

ステレオタイプ(英語:stereotype)」とは、多くの人に浸透している先入観、思い込み、固定観念、レッテル、偏見、差別を意味する言葉です。

 

人は初めて出会った人やモノについて考えるとき、その対象から得た情報だけに基づいて判断をするのではなく、元々持っていた知識を活用します。

例えば、ある人について判断するとき、その人の言動も考慮に入れますが、

 

ステレオタイプ
メガネをかけているから賢そう。血液型はA型だから、性格は几帳面なのかなぁ

 

と「メガネをかけてる人=賢い」や「A型=几帳面」などと、もともと持っていた知識(ステレオタイプ)を判断する材料にします。

 

どうして人はステレオタイプを使うのかというと、人にはエネルギーを節約しようとする機能が備わっているからです。

人間は決断・判断をする度に、脳のエネルギーである「認知的資源」を使います。

 

一説によると、人は一日に約50,000回も決断・判断をしています。

決断・判断する度に認知的資源を消費するので、一日50,000回だと、ものすごいエネルギーを消費することになり、夜になると、脳はヘトヘトになってしまいます。

脳がヘトヘトなると、正常な判断がしづらくなり、誘惑に負けやすくなったり、愚かな行動をとったりしやすくなります。

 

それを回避するために、人は普段から極力、認知的資源を使わないようにしているというわけです。

実は、ステレオタイプは思考を単純化して、認知的資源の消費を抑える策略なんです。

 

ただ、ステレオタイプは単なるカテゴリーの典型例なので、実際には当てはまらない人もたくさんいます。

メガネの人がみんな賢く、A型の人がみんな几帳面なわけではないですよね?

 

この記事では、本人に自覚のない偏見・固定観念の「潜在的ステレオタイプ」について解説していきます。

 

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これが差別の根幹の原因「潜在的ステレオタイプ」とは?

これが差別の根幹の原因「潜在的ステレオタイプ」とは?

「老人は頑固」「黒人は乱暴」などのステレオタイプ(固定観念)に基づく言動は、その個人の性格を考慮せずにイメージにより決定されている点で差別だと言えます。

現在では、平等主義、フェミニズムなどの思想が広がり、差別があからさまに行われることは少なくなってきましたが、まだ分かりずらいカタチで根強く残っています。

その根幹にあると思われる原因が「潜在的ステレオタイプです。

 

「潜在的ステレオタイプ」とは、本人の自覚や意図のないステレオタイプです。

例えば、白人が黒人を見かけたとき、本人に自覚や意図がないのに、否定的にとらえていたり、電車の中で近づかないようにしてしまう、などですね。

 

そういった様子を子どもは見ており、親から直接教わらなくても無意識に、

 

子ども
黒人は恐いんだ!近づかないようにしよう!

 

と子どもの潜在意識に刻み込まれてしまうのです。

 

そのため、なかなか差別がなくならないのです。

しかし、本人も自分が差別をしているとは気づいていないので、改善していくのも難しい状態です。

 

ダーリーとグロスが行ったステレオタイプに関する実験

ダーリーとグロスが行ったステレオタイプに関する実験

ダーリーとグロス(1983)はステレオタイプに関する実験を行いました。

実験内容は以下のとおりです。

大学生を2つグループに分けて、それぞれに小学生の女の子についてのビデオを見せた上で、その子の学力を推測してもらいました。

1つ目のグループにはビデオの前半で女の子の家庭が貧しく、社会階層が低い様子が示されており、2つ目のグループには女の子の家庭が裕福で、社会階層が高い様子が示されました。

ビデオの後半はどちらのグループも同じ内容で、女の子が算数などを解くという内容でした。

 

『基礎から学ぶ社会心理学』サイエンス社より

多くの人に「裕福な家庭の子供は、教育に恵まれるため学力が高い」というステレオタイプがあります。

そのため、裕福な家庭の子だと思わされたグループは、女の子の家庭が貧しいと思わされたグループよりも、女の子の学力を高く評価していました。

 

算数の問題を解く場面では、ちゃんと解けている様子と間違っている様子が映し出されていました。

裕福な子だと思ったグループは、「女の子のちゃんと問題を解けている様子」に注目し、貧しい子だと思ったグループでは、「女の子が問題を間違っている様子」に注目したと考えられます。

 

まとめ

差別をなくしていくためには、無意識に生じてしまう「潜在的ステレオタイプ」に気づき、抑えることが大切です。

 

自分の思考に意識を向けるようになるには、「瞑想」がオススメです。

 

瞑想をすると、ストレスレベルが下がるため、メンタルヘルスにも効果があります!

ぜひ、生活習慣に取り入れてみてください。

 

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【参考文献】

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。