科学的に正しい目標の立て方。ゴールコンフリクトが計画倒れの元凶?

あなたはもう今年の目標を立てましたか?

目標の立て方を間違えると目標を達成できないどころか、

てへぺろ
うわ~今年、何にも出来なかった。サイアクー!!

と自己嫌悪に陥ってしまう可能性もあります。

 

2015年にデューク大学で行われた調査でどうやらゴールコンフリクトが起こると、時間感覚が狂ってしまい、計画倒れになりやすいということが分かりました。

ゴールコンフリクト「goal(目標、目的) conflict(衝突、接触)」とは、例えば「貯金したい」と「海外旅行へ行きたい」などのように目標同士がぶつかり合ってしまうことです。

科学的に正しい目標の立て方はゴールコンフリクトしないように目標を立てることです。

この記事では、デューク大学の調査をより詳しく説明し、なぜゴールコンフリクトが起こると失敗しやすいのか、について解説していきたいと思います。

 

 

デューク大学の研究が明らかにしたこと

デューク大学の研究者たちは、相反する目標が人の時間感覚に与える影響を調べるために調査を行いました。

ちなみに、デューク大学はアメリカはノースカロライナ州にある私立大学です。

様々な世界大学ランキングにおいても、トップ20前後にはランクインする世界屈指の名門大学です。

2015年にこのデューク大学で行われた調査は以下の通りです。

 

123人の男女を対象に調査を行い、「うわっ時間がない!」と焦っている人の共通点を探りました。

すると、彼らに共通していたのが「ぶつかり合う目標」(ゴールコンフリクト)を立てていたことでした。

ゴールコンフリクトが引き起こす「時間飢饉」とは?

ぶつかり合う目標を立ててしまうと、無意識のうちにどちらの目標も追いかけてしまうせいで僕たちの中に焦りや不安の感覚が生まれます。

一旦、生まれた焦りあ不安は目標が達成されるまで膨らみ続けていき、そのプレッシャーが「時間がない!」という感覚を引き起こすのです。

この「時間がない!」という感覚を専門家たちは「時間飢饉」と呼んでいます。

「時間飢饉」は元々、1999年にミシガン大学が発表した論文で使用された言葉です。

論文では、“やることがたくさんあるのに、時間がなくて「どうしよう!」と焦っている感覚、時間に追われているような感覚”と説明されていました。

この時間飢饉が僕たちの目標達成を妨げているのです。

 

つまり、ぶつかり合う目標を立てると、目標を達成しずらくなるという訳です。

科学的に正しい目標の立て方

時間飢饉に陥らないようにするためには、ゴールコンフリクトが起こらないようにするのが近道です。

つまり、目標を立てるときに、目標同士がぶつからないように組み立てていくのがベストです。

そのためにはゴールコンフリクトの種類を知っておくことが大切になります。

ゴールコンフリクトには、

  1. 分かっているけどやらないコンフリクト
  2. 思い込みコンフリクト
  3. 無知コンフリクト

の3つがあります。

分かっているけどやらないコンフリクト

  • ポテトチップスが太るのは分かっているけど、ついつい食べてしまう
  • タバコが身体に悪いのは分かっているけど、吸ってしまう

など、目標達成の障害になるのが分かっているけど、つい欲望に負けてしまうというタイプです。

一般的に一番多いパターンです。

思い込みコンフリクト

このコンフリクトは、シンプルに勘違いが原因で目標がぶつかってしまうパターンです。

例えば、「お金持ちになるためには、友人と遊ぶのを減らすしかない!」と考えている人がいるとします。

でも、実際は友人と遊んだ方が意外な人脈を築けたり、楽しい時間がストレスを軽減してくれたり、逆に仕事が上手くいくというケースもあります。

いかに自分が「相容れない目標」だと思っていても、実際は両立できる目標だったというケースはたくさんあります。

無知コンフリクト

このコンフリクトは、知識が足りないことで生じるパターンです。

例えば、「ダイエットをしているけど、甘いものや脂っこいものを食べたい!」と考えている人がいるとします。

一見、目標同士がぶつかっているように見えるかもしれませんが、「チートデイ」のことを知っていれば、「ダイエット」と「甘いもの・脂っこいものを食べる」という2つの目標が両立できると気付きます。

ダイエットをしていると、初めのうちは順調に体重が落ちていくと思いますが、しばらくすると「停滞期」に突入します。

それは人間のホメオスタシスという機能が働き、少ないエネルギーでも活動できるように省エネモードになるからです。

マインドパレッサー
ダイエットで摂取カロリーが少なくなったことを身体は「ヤバイ!危機的な状況だ!」と思い、少ないカロリーでも生きていけるようになるという訳ですね

 

その停滞期に有効なのが「チートデイ」です。

チート(cheat-騙す)デイ(day-日)、身体を騙す日です。

ダイエット中に甘いものでも脂っこいものでもがっつり食べてることで、

あれっ?たくさん食べ物が入ってきたぞ?なんだ。危機的状況じゃなかったのか。なら省エネモード解除しよう!

と脳に思い込ませるのです。

すると、エネルギー(脂肪)を再びガンガン燃やすようになるという訳です。

正しい知識がないと、本当は何の問題もない目標同士がぶつかり合ってしまうのです。

まとめ

目標はないよりあった方が良い!

でも、目標の立て方を間違えると、ゴールコンフリクトが引き起こす時間飢饉によって、時間のプレッシャーに押しつぶされてしまいます。

なので、今年の目標はゴールコンフリクトしないように目標を立ててみましょう!

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。