あなたには、こんな経験ありませんか?
- 人気の男性アイドルグループをテレビで見ていて、全体としてはすごくカッコイイんだけど、一人一人じっくり見ていくと、そうでもないと思った
- 合コンで連絡先を交換して、後日あらためて会うと、何かガッカリした
もしかしたら、それは「チアリーダー効果」によるものかもしれません。
この記事では、チアリーダー効果とは何なのか、そしてチアリーダー効果が起こる原因について解説していきます。
「チアリーダー効果」とは?
「チアリーダー効果(Cheerleader Effect)」とは、人は個人でいるときよりも集団でいるときの方が魅力的に映るというものです。
「チアリーダー効果」は、2005年~2014年まで放送されていた海外ドラマ「How I Met Your Mother(邦題:ママと恋に落ちるまで)」のシーズン4エピソード7「Not a Father’s Day」の中で主要人物のバーニーが「cheerleader effect」という言葉を用いたことに由来します。
現在では、専門家の間でも「集団内での個人の魅力度を上げる心理効果」として浸透しています。
ちなみに、ドラマの中でバーニーはチアリーダー効果を次のように説明しています。
女性グループは魅力的っぽく見えるが、それはあくまでもグループだから。チアリーダーみたいに。
でも、一人一人を切り取って見ると、野良犬だ。
「How I Met Your Mother」は、僕が英語学習のためにずっと見ていた大好きなコメディです。面白いだけじゃなく、日常で使う言葉もたくさん出てくるので、とても勉強になります。
【詳しくはこちらの記事をご覧ください】
人は個人でいるよりも集団でいる方が魅力的な理由
恐らく多くの人がチアリーダー効果を実感していると思いますが、なぜこのような現象が起きるか疑問ですよね?
ここでは、人は個人でいるよりも集団でいる方が魅力的に映る理由を解説します。
人は“社会的な動物”だから
一つ目の理由は、人が“社会的な動物”だからです。
社会的な動物とは、社会を作り上げてその中で生活をする動物ということです。
そのため、人には以下のような特性があります。
- 集団でいるときの方が生き生きする
- 集団でいるときは他のメンバーから嫌われないように魅力的に見えるように振舞う
ただ、チアリーダー効果はグループ写真を見たときにも起こるのですが、「社会的な動物だから」だけでは説明できません。
そこで考えられるのが、次の「一人一人を見る時間が短くなるから」という仮説です。
一人一人を見る時間が短くなる
集団でいると、一人一人を見る時間が短くなります。
そのため、個人個人のアラを探せないので、結果として魅力度が増すという訳です。
一般的に顔写真の表示時間が0.5秒よりも短いと、評価が高まることが知られています。
ただ、カリフォルニア大学のウィーカー博士らは、写真の中に映る人物を凝視する時間が同じになるように調整するという実験を行いましたが、その場合でもチアリーダー効果が起こりました。
結局、チアリーダー効果が起こる理由は次に説明する「人は自動的に平均顔を作り出すから」と説明されています。
人は自動的に「平均顔」を作り出す
人の脳には、集団を見たときにその集団の平均的な傾向を割り出すという特性があります。
それは集団、集合写真を見たときにも起こり、脳は自動的に全体の傾向から「平均顔」を作り出します。
同じ人や物、景色を何度も見ているうちにどんどん好きになるという「単純接触効果(ザイオンス効果)」も、知覚的流暢性によって引き起こされると考えられています。
【単純接触効果についてはこちらの記事をご覧ください】
まとめ
人は個人でいるときよりも、集団でいるときの方が魅力的に映る(チアリーダー効果)。 それは、人の脳は集団を見ると、その集団の全体的な傾向から「平均顔」を作り出すから。
【参考文献】
【あわせて読みたい】
【BlogPickerオススメ記事】
▼このブログを応援する▼
1.「チアリーダー効果」とは?
2.人は個人でいるよりも集団でいる方が魅力的な理由
3.まとめ