これは、多くの学生や社会人が抱える悩みです。
特に、学校や仕事が忙しい中で、効率よく学ぶ方法を見つけることは大切です。
この記事では、科学的に証明された「分散学習」と「想起学習」という学習法を、分かりやすく解説します。
【この記事を読んで分かること】
- 知識をしっかり覚えたり、理解することが学習の成功につながる
- 間を空けて復習することで、より長く覚えられる
- 想起学習は、記憶を強化する学習方法である
- 自分の学習のやり方を見直し、改善することが重要
- オンライン学習では、自分で学習計画を立てる力が大事
答えは「分散学習」と「想起学習」だった! 科学的に証明された学習法
仕事や学業で忙しい現代人は時間がかなり限られています。
そんな中でも成績を上げたり、スキルアップのために勉強をしなくてはならないので、できる限り効率的に学習したいですよね。
最新の心理学研究の結果、「分散学習」と「想起学習」が特に長期的な記憶力の向上に非常に効果的であることが分かっています。
分散学習の大切さ
「分散学習(spacing)」とは、一度学習したことを忘れかけてきた頃にもう一度学習するという学習法です。
一度にたくさん勉強するよりも、少しずつ時間を空けて勉強するほうが、記憶に残りやすいです。
例えば、英単語を覚えるとき、1週間に1回だけではなく、毎日少しずつ確認するのが効果的です。
想起学習の効果
「想起学習(retrieval practice)」とは、記憶から情報を引き出すことです。
たとえば、問題を解いたり、自分で覚えた内容を思い出す練習がこれに当たります。
ノートを見ずに自分で説明できるか挑戦してみましょう。
これにより、記憶がより確実になり、長い間忘れにくくなります。
学習方法の組み合わせ
分散学習と想起学習を一緒に使うことで、さらに学習効果が高まります。
例えば、勉強した内容を数日後にテスト形式で復習し、その後、さらに間隔を空けてもう一度復習するのが効果的です。
この方法を使えば、試験に備えてしっかりと知識を定着させることができます。
自分の学習を振り返る
メタ認知とは?
メタ認知とは、自分が考えていることを俯瞰して捉えることです。
「メタ」は「高次の」という意味です。
メタバースは「メタ」と「ユニバース」を掛け合わせた言葉で、世界を超越した仮想現実空間という意味ですね。
ここでは、メタ認知を自分がどう学習しているかを考え、その学習方法を見直す力という意味で使います。
たとえば、「この勉強方法で本当に覚えられているかな?」と自分に問いかけることがメタ認知です。
これにより、自分に合った勉強方法を選ぶことができ、効率的に学ぶことができます。
メタ認知をどうやって高めるか
メタ認知を高めるためには、まず自分の勉強のやり方を振り返ることが大切です。
たとえば、テストで良い成績を取るために、どのような勉強方法が役に立ったのかを考え、今後の学習計画を改善するのが良いでしょう。
少しずつ試行錯誤しながら、自分に最適な学習方法を見つけましょう。
学習環境の変化
自分で勉強を管理する力
近年、オンライン学習が普及し、自分で学習計画を立てて進める力がますます重要になっています。
学校や塾の指導だけでなく、自分でどのくらい勉強するか、何を優先して学ぶかを決める必要があります。
自分で目標を立て、進捗を管理する力を身に付けることが大切です。
学ぶ方法の選び方
オンライン教育や教材が増え、どのように学ぶかを自分で選ぶことができる時代です。
しかし、その選択肢が多い分、どれが自分に合っているか見極めるのが難しい場合もあります。
自分の興味や得意な方法を試しながら、自分に合った学習方法を見つけましょう。
まとめ
この記事では、間隔学習とリトリーバルプラクティスという効果的な学習法について紹介しました。
これらを日々の勉強に取り入れることで、記憶の定着や理解が深まります。
忙しい日々の中でも、少しずつ取り組むことで、大きな成果を得ることができるでしょう。
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【参考文献】
Shana K. Carpenter, Steven C. Pan,, Andrew C. Butler(2022) The Science of Effective Learning: Spacing, Retrieval Practice, and Metacognition of Strategy Use Nature Reviews Psychology