親切をすると自分の時間を有効活用できるようになる!

日本には「情けは人の為ならず」ということわざがありますよね。

「情けは人の為ならず」は他人に情けをかけると他人の助けになるばかりではなく、巡り巡って自分のためにもなるという意味です。

 

ある実験によって、「情け」つまり、他人に親切にすると自分の時間が有効に使えるようになるということが明らかになりました。

 

(鋭い人)
いやいや!それはおかしいよ! 他人に親切にするということはその分時間を費やすんだから、時間が有効に使えるようになるわけがない!
マインドパレッサー
まぁ落ち着きなされ。親切をして他人から感謝されると自己効力感がアップします。それが時間を有効活用できることにつながるんですよ。

 

「時間がない!」という感覚は色んな作業を同時進行するマルチタスクによって、時間が細切れになり「何も進んでない感」が出てしまうことが原因のことが多いです。

自己効力感は「自分は大切なことを成し遂げることができる!」という感覚ですが、これがアップすると時間のプレッシャーから解放されて、時間を有効に活用することができるのです。

 

それではそのことを明らかにしたイェール大学が行った実験の内容と正しく親切をする5つのポイントをご説明します。

 

目次

1.親切をすると自分の時間を有効活用できるようになる!

2.正しく親切をするポイント5つ

  1. 相手に共感する
  2. 相手のミスに寛容になる
  3. 他人の人生にポジティブな影響を与える
  4. 他人に害がある行為は避ける
  5. わがままな行動を我慢する

3.最後に

親切をすると自分の時間を有効活用できるようになる!

イェール大学の実験では、被験者に2種類の指示を出しました。

1.自分がやりたいことをやる

2.他人のためになることをやる

「自分がやりたいこと」をしたグループは、ToDoリストの作業をこなしたり、化粧をしたり、映画をみたり、行きたかったレストランを訪ねてみたりと、それぞれが好きなことを選びました。

一方で「他人のためになることをやる」をしたグループは、公園のゴミをひろったり、隣に住む人の庭掃除を手伝ったり、友人や妻のために料理をしたり、独り暮らしの祖母に感謝の手紙を書いたりと、なんらかの形で人の役に立つ作業を選んでます。

引用:『週40時間の自由をつくる 超時間術』メンタリストDaiGo 

その結果、被験者の時間の感覚を調べたところ、興味深いことが分かりました。

「他人のためになることをやる」グループは「残された時間はたくさんある」「この先やりたいことが何でもできそう」などと回答する人が多く、最大で2倍も時間の感覚が伸びたのです。

 

また、「他人のためになることをやる」グループの仕事ぶりを調べたところ、他人に親切にした人ほど生産性がアップしていました。

 

他人に親切をすると時間感覚が伸び、生産性が上がった理由は冒頭でもご説明した自己効力感のおかげです。

他人から感謝されてモチベーションが上がったことで仕事に前向きになり、自己効力感もアップしたんですね。

 

「自分がやりたいことをやる」グループが行ったような映画を見る、行きたかったレストランへ行くというのもストレス解消などの面で大切なことですが、「自己効力感アップ」という面では効果がないんですね。

 

つまり、他人に親切をすると以下のような効果があります。

  1. 感謝される
  2. 時間のプレッシャーから解放される
  3. 自己効力感がアップする
  4. 仕事の生産性が上がる

 

正しく親切をするポイント5つ

正しく親切をするポイント5つ

親切が良いことだからって、ただがむしゃらに親切をしまくるのもダメなので、正しく親切をするポイントをご紹介します。

1.相手に共感する

友人・知人に何か良いことがあったら、自分もどれだけ嬉しいかを伝える。悲しいことがあった時には自分も一緒に悲しむ。

これだけでも親切としての機能を十分に果たしています。

ポイントとしては相手の状況に対して、自分がどんな気持ちになったのかを言葉にして伝えることです。

2.相手のミスに寛容になる

相手が何かミスをした場合、「まぁ誰でもミスをすることはあるから」「実は自分も同じミスをしたんだ」などと優しい言葉をかけてあげると、相手の気分は良くなり、自分のメンタルも改善します。

相手がミスをしたときに、ついアドバイスをしたくなることもありますが、心理学的にはただひたすら優しい言葉をかけるのが「正しい親切」です。

3.他人の人生にポジティブな影響を与える

「人生にポジティブな影響を与える」と言っても、ランチに誘う、オススメの映画を教えるなどのレベルでOKです。

そのくらいのレベルの親切でも十分に効果があることが多くの実験で分かっています。

とにかく、他人にポジティブなことをするというのが重要です。

4.他人に害がある行為は避ける

「他人に親切をする」と聞くと、何かしてあげるということに意識が行ってしまいがちですが、「人にネガティブなことをしない」と気を付けるだけでも効果があります。

例えば、自分が大切に残してあったアイスクリームを勝手に食べられて怒りそうになったら、深呼吸をして落ち着いたりですね。

人は知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまいがちなので、「人にネガティブなことをしない」と意識するのもれっきとした親切なんです。

5.わがままな行動を我慢する

人間は基本的に自分のことばかり考える生き物です。

なので、「他人を中心に考えてみる」だけで「親切」の効果がアップします。

「いま電話するには都合悪いかなぁ」「誕生日これあげたら喜ぶかなぁ」などちょっぴり相手の気持ちを考えて行動すると、それは「親切」です。

 

最後に

「他人に親切をする」と聞くと何か大それたことのように感じますが、本当に些細なことで大丈夫です。

例えば、以下のようなことでOKです。

  • SNSで友人の投稿に「いいね!」をつける
  • 道端のゴミを拾う
  • 職場の人に家にあったお菓子をあげる
  • 100円募金する
  • ブログで誰かの役に立つ記事を書く

 

(鋭い人)
えっそんなんで良いの?さすがにそれで自己効力感とかはアップしないですよ!インチキだ!
マインドパレッサー
まぁ落ち着きなされ。実はこれらの事例はすべて実際の研究で効果が確認されたものなんです。ある実験では、このくらいの小さな親切を6週間にわたって続けた被験者は気分が大きく改善し、中にはうつ病が完全に治ったというケースまであります。

 

他人のため、そして自分のため、親切習慣を始めてみませんか?

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。