自己表現の仕方は大きく分けて以下の3つに分かれます。
- 非主張型
- 攻撃型
- アサーティブ
この記事では、それぞれの特徴を説明し、アサーティブになるとどんな変化が起こるのかをお話したいと思います。
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自己表現とは、自分らしい生き方であり、コミュニケーションの本質です。
“自己表現”と聞くと、
と言語で自分の考えなどを相手に伝えること、と考える方もいるといると思います。
もちろん、それも正解なのですが、言語だけに限らず「非言語」も含まれます。
たとえば、何かに腹を立ててムスッとしていると、あなたが何も言わなくても周りの人たちは「怒ってるな」と気づきます。
つまり、あなたが言葉にしなくても、表情・しぐさ・姿勢などの非言語なメッセージを発信しているのです。
そんな自己表現の仕方3つを解説していきます。
非主張型とは
自分の意見や気持ちを言えない、言っても相手に伝わりにくい自己表現です。
相手を常に優先し、自分を後回しにしてしまうので、結果的に相手の言いなりになってしまいがちです。
相手の意見に同意できないときでも、自分の意見をなかなか言えないため、相手に理解されず、同意したと勘違いされてしまうことも多々あります。
自分としては、主張を抑えて相手に譲ったつもりでも、相手はそのことに気づかず、感謝されることもありません。
非主張型の自己表現が多い方は、心理的負担を抱えてしまう傾向にあります。
攻撃型とは
自分の意見や気持ちをはっきり言う自己表現です。
しかし、相手の気持ちは無視してしまう傾向があるので、結果的に自分の意見を押し付ける形になってしまいます。
攻撃型の自己表現はセクハラ・パワハラの典型的な例です。
自分の意見を伝えることばかりに気を取られてしまうので、周りの人々から敬遠されて孤立してしまうこともあります。
権力者、知識・経験豊富な人などは攻撃型の自己表現を使いがちなので、注意が必要です。
アサーティブとは
簡単にいうと、非主張型と攻撃型を良い具合に合わせた自己表現です。
つまり、自分の意見や気持ちは率直に伝えるし、伝えた後は、相手の反応を待って、しっかりと相手の意見にも耳を傾けます。
率直に意見を言い合うので、意見がぶつかってしまうこともしばしばありますが、お互いの意図を説明して、合意点を導き出すことが出来ます。
アサーティブな自己表現を使うと、相互理解ができて、思いやりに満ちたやり取りになるため、自分も相手も大切にされているという気持ちになります。
3つの自己主張の比較研究
2011年に埼玉市特別支援教育相談センターの関口奈保美らが大学1年生180人(男性75名、女性105名)を対象に、3つの自己主張とどれだけストレスを感じるかを調べるため、無記名で記入してもらうアンケート調査を実施しました。
その結果、非主張型の人は劣等感を抱きやすい傾向、攻撃型は他の2つの自己表現に比べて、対人ストレスを感じやすい傾向、アサーティブはストレスをあまり経験しないということが分かりました。
最後に
自己表現は話す相手によっても変わります。
親しい友人なら気兼ねなく思ったことを言えますが、会社の上司に対して率直に意見を言うのはなかなか勇気が必要ですよね?
そもそも、日本人は謙虚が美徳とされている文化なので、自分の意見を率直に伝えるのが苦手です。
現在、日本人の4人に1人が何らかの精神疾患を患っていると言われる程多いです。
この背後にはもしかしたら、自分の意見をなかなか言えないという文化的背景があるのかもしれませんね。
僕も自分の意見を面と向かって言うのが苦手なので、ブログとかで発信していきたいと思います。笑
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【参考文献】
『アサーション入門-自分も相手も大切にする自己表現法』
平木典子 講談社 2012年
『アサーティブ』岩舩展子・渋谷武子 PHP研究所 2005年
『大学生におけるアサーションと対人ストレスの関連性:自己表現の3タイプに着目して』関口奈保美・三浦正江・岡安孝弘 ストレス科学研究所 2011年
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2.3つの自己主張の比較研究
3.最後に