といった悩みを抱えていませんか?
研修には、リーダーシップやコミュニケーションなど多くの種類がありますが、適切な選び方がポイントです。
本記事では、研修の種類ごとの特徴やメリット・デメリットを簡単に解説していきます。
目的別に最適な研修を選ぶポイントを徹底解説!
社員研修には、OJTや講義、視聴覚技法、ロールプレイ、ケーススタディ、グループディスカッションなど多様な方法があります。
研修の目的に応じて最適な種類を選ぶことが、効果的なスキルアップに繋がります。
それでは、早速それぞれの研修にどのような特徴があるのかを解説していきます。
現場での実践型:OJT(オン ザ ジョブ トレーニング)
何を隠そう、OJTは産業場面で最も広く実施されている訓練です。
OJTは対象者が実際に仕事をやりながら、職務に必要な技能や能力、知識を習得していくという訓練方法です。
- 訓練にかかるコストが低い→特別な準備がいらないので費用があまりかからない。
- 学習効率が高くなる可能性が高い→仕事が求める技能や能力、知識そのものを実際の仕事を通じて学習していくので効率が良い。
- 訓練が場当たり的に実施されることが多い
- 教える側の技能や教育法が不適切な場合は期待しているような成果が得られない。
- 働く場と教育の場を一緒くたにすると、メリハリのないダラシナイ教育が行われる可能性がある。
元々、職場は訓練に適した場所とは言えません。
特に複雑な技能や高度で専門的な知識は業務による中断などで気が散りやすい職場では学習しにくいです。
研修の最中に忙しくなると、研修そっちのけで対応せざるを得ないという場面もしばしばあると思います。
OJTは実施のしやすさ、自由度の高さ、コストの低さというメリットがあるため、デメリットが見逃されがちという特徴があります。
講義・知識習得型:講義形式
「講義」は多数の受講者に対して、口頭での説明や板書などを通じて知識を伝えるとう訓練方法です。
- 多くの受講者に一度で教えられるため効率的
- コストがあまりかからない
- クラスによる管理がしやすい
- 他の研修方法と組み合わせやすい
- コミュニケーションが一方的→コミュニケーションが講師から受講者という一方的だと、受講者は退屈しやすく、能動的な学習態度を呼び起こすのが難しい。
- 個人のニーズに合わせたきめ細やかな対応ができない→講義についてこれない”落ちこぼれ”をつくってしまう可能性がある。
デメリットを防ぐには、講義内容に興味を持ってもらえるように伝え方を工夫したり、ディスカッションや質問を活発化させたり、受講者の反応に気を配るなどが必要になってきます。
「講義」はスキルの学習にはあまり適さないのですが、知識を伝授するためには不可欠です。
視覚・聴覚を活用する技法:視聴覚技法
「視聴覚技法」は映画やビデオ、音声テープなどを用いて、実施する訓練方法です。
- 映像や音響は演出することができ、劇的な印象を与えて強く印象づけることができる
- 実際に実行することが難しい内容や危険な内容にもリスクなしで、効果的な研修を実施することができる
- いつ視聴覚技法を用いても、内容に違いがでない
- コミュニケーションが一方的
- 内容に一部、不適切なコンテンツが含まれている場合、修正しにくい
体験型・シミュレーション
役割演技(ロールプレイ)
「ロールプレイ」はシナリオや状況設定が与えられた中で、参加者が役を演じることによって、その立場に立った時にどう感じるか、何をすべきか、または相手がどう思うかなどを考え、当事者の行動や感情を学習する訓練方法です。
- 対人関係のスキルを学習するのに有効
- 役割を演じることで自分が普段しないような考えをするきっかけになったり、異なる立場の人に対する共感力を高めたりすることができる
- 役割を演じることを恥ずかしがったり、心理的に不快に思う人がいる
- 時間がかかる
ケーススタディ
「ケーススタディ」は過程された具体的な事例を受講者に示し、状況分析・原因の把握・対策立案などを行っていく訓練方法です。
- 問題点を具体的に捉えることができるので解決策を導きやすい
- 受講者が問題を身近に感じられるため満足度が高い
- 問題解決の質はコーディネーターの質に左右されるところが大きい
→その場の流れや雰囲気に応じて質問やコメントをし、臨機応変に対応できるコーディネーターもいれば、あらかじめ決められた考え方に意見を集約するように導くコーディネーターもいて様々。
参加型・討議型:グループディスカッション
「グループディスカッション」は少数の参加者がコーディネーターの指導のもと、共通の題材についてディスカッションをすることによって行われる訓練方法です。
- 双方向のコミュニケーションがとれる
- ディスカッションに参加することで受動的な学習から能動的な学習ができる
- 問題解決・意思決定の仕方を学習できる
- 対人関係のスキルを身に付けられる
- グループによっては議論が活性化せず、あまり学習効果が得られないことがある
- 時間がかかるため、コストがかかる
- 能力が突出したメンバーがいるとその人に頼ってしまい、他のメンバーが考えるのを止めてしまう
コーディネーターは題材の用意、議論の活性化、質問や課題の提示、要点の要約、議論の流れの方向づけ、発見・理解に至るプロセスをまとめるという役割が求められます。
まとめ
このように研修にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
それぞれの研修の特徴を理解し、研修を通して受講者にどうなってもらいたいのかなどの目的を明確にすることが研修を行う上で重要になってきます。
「昔からこの方法だから」とか「研修といえばOJT!」という短絡的に決めるのではなく、目的に合った研修方法を選択・組み合わせて研修をデザインしていくことが大切です。
【引用文献】
『産業・組織心理学』古川久敬 朝倉書店
【あわせて読みたい】
【BlogPickerオススメ記事】
▼このブログを応援する▼