小児科における心理臨床の特徴とは?心理職に必要な能力は何?

 

臨床心理士・公認心理師などの心理職は「精神科にいる」というイメージが強いかもしれませんが、実は小児科や内科などでも心理職の人が働いています。

業務内容はそこまで大きく変わりませんが、それぞれの科の特徴や難しさ、心理職に求められる能力が多少違ってきます。

 

この記事では、小児科における心理臨床の特徴や難しさ、心理職に求められる能力を解説していきます。

 

 

小児科における心理臨床の特徴とは?

小児科という診療科は他の診療科と比べても特殊です。

その特徴を3つご紹介します。

 

年齢や症状が多様でカバーする範囲が広い

小児科を受診する子の年齢は0~17歳で、乳児・幼児・児童・思春期・青年期とまったく違う問題を抱えた子たちがいるのです。

  • 風邪
  • 腹痛
  • 不登校
  • チック
  • 自閉症
  • ネフローゼ
  • 肝炎
  • 小児がん
  • 小児白血病

など、軽度の疾患から死に直結するような重症疾患まで、実に多種多様な疾患をカバーしなければならないのです。

 

小児科で働く心理職が向き合っていく問題も、思春期の問題からターミナルケアまでと幅広いです。

 

また、小児科は小児・児童神経科と比べて敷居が低く、養育者が気負わずに相談できるということも、カバーする領域が広い要因となっています。

 

クライエントや家族の心に寄り添う重要性

小児科で扱う疾患はとても幅広いため、医師や看護師は多忙を極めます。

迅速な対応を迫られることも多いため、一人一人とじっくり向き合って心のケアまで行うというのはなかなか難しいのが現状です。

 

そのため、小児科でも心理職が必要になってきたという訳です。

また小児科では、子どもだけではなく、養育に不安を抱えた保護者のケアも大切になってきます。

 

病気を患っている子どもは当然、不安を抱いていますが、その子の親も大きなショックを受け、不安になっているのです。

そんなときに、誰かの励ましやささやかな気遣い・思いやりがどれだけの支えになることか。

わずかな心遣いでも、真っ暗闇に差し込む一筋の光になり得るのです。

 

クライエントの家族からの情報がとても大切

小児科では、クライエントがまだ上手く自分の抱えている問題などを話せない子どもであることが多いため、母親や父親などの養育者からの情報が頼りになります。

 

小児科において心理職に必要な能力は何?

各診療科によって、心理職に求める能力は多少異なります。

ここでは、心理職が小児科で働くために必要な能力を説明していきます。

 

浅くて深い治療

小児科という性質上、毎週一定時間、継続的に心理面接を行うということは難しいです。

また、病棟に入院している患者に心理面接をする場合は、病棟でそのまま行うことも多いため、一対一で個々のプライバシーを守りながら面接を行うのは難しいです。

 

いわゆる「きちんとした心理面接」は、小児科において治療上不可欠な患者以外ではほとんど行われません。

 

小児科においては表面上は「浅い」ように見える、短時間で不定期な治療の中で、出来る限りの優しさ・誠実さを失わずに患者に関わっていくことが大切になってきます。

 

予防的な関わりを大切に

小児科に舞い込んでくる問題は必ずしも、重大で緊急を要するものばかりではありません。

しかし、放っておくとこじれてしまうことが予想されるケースも少なくありません。

 

重大なケースにばかり気を取られることなく、軽症の問題、あるいは本格的な治療の一歩手前で悩んでいる人々に対して、予防的な関わりをしていくことが重要な意味を持ちます。

 

プレイセラピーが上手い

子ども相手の治療では、しばしばプレイセラピーが用いられます。

 

子どもは言葉になる前の非言語の世界、イメージの世界を豊かに持っていて、その中で生きています。

そのため、子どもの心の様子は遊びを通して現れてきます。

 

「遊び」が持つ機能と治療者との関係性によって、子どもの心の中にある自己治癒力が活性化し、子どもが抱えている問題が解決していくのです。

 

まとめ

いじめ、不登校、児童虐待...

子どもをめぐる問題は多く、複雑性を増してきています。

 

このような中で小児科における心理臨床的な援助は、ますます必要になってきます。

 

病院で働く心理職は個人クリニックで働く場合よりも、医師や看護師などの他職種と連携することが多いです。

そのため、相手の立場に立ち、「自分は何を求められているのかを考える」姿勢が必要になります。

 

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