2018年9月に日本で初の心理職の国家資格である「公認心理師」が誕生しました。
公認心理師とは、保健医療、福祉、教育、司法、産業分野において、心理学に関する専門的知識および技術をもって、助言や指導、援助、分析などを業とする人のことです。
公認心理師の年収については、業界や経験年数などによって大きな差がありますが、330万円〜682万円ほどと言われています。
公認心理師として働こうと考えている人は、年収アップのための方法や高年収の職種や分野、必要なスキルや資格を理解する必要があります。
この記事では、公認心理師の年収について解説し、その現状や高年収の職種・分野などついて詳しく説明します。
公認心理師の年収はいくら?心理士の現状を解説
公認心理師や臨床心理士などの心理的な支援をしたいと考えている人は、「お金をたくさん稼ぎたい!」というより、「困っている人の支援をしたい」という思いが強いと思います。
しかし、支援する側が安定した生活を送っていないと、支援もままなりません。
ここでは、公認心理師の年収・給料について解説します。
そもそも公認心理師とは?
「公認心理師」は心理の分野で初めての国家資格です。
以下、厚生労働省のホームページより引用です。
公認心理師とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供
どんな場所で働くの?
公認心理師は、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の分野での活躍を期待されていて、以下のような場所で働きます。
分野 | 施設例 |
---|---|
保健医療 |
|
福祉 |
|
教育 |
|
司法・犯罪 |
|
産業・労働 |
|
その他 |
|
公認心理師の年収
厚生労働省の調査によると、公認心理士を含む心理カウンセラーの平均年収は426万円でした。
また、国税庁が公表している日本の平均年収は433万円です。
公認心理士と日本の平均年収を比較すると、公認心理士の平均年収は日本の平均年収より約7万円低いことがわかりました。
しかし、公認心理師が働ける場所は上記のように多様なため、場所や雇用形態によって年収は330〜682万円と差があります。
【参考文献】
JobQ Town「【2023年版】公認心理士の年収|公務員との差や給料は上がるか解説」
公認心理師の年収が高い職種や分野
先に挙げた5つの分野で最も年収が高い分野は司法・犯罪分野で、約500万~600万円です。
その次が産業・労働分野で、約400万~500万円です。
保健医療・福祉・教育分野では、年収約300万~400万円の人が多い傾向があります。
しかし、大学や研究所などの幅広い知識や技術をもって活躍している人の中には、約1,000万円を超える年収を得ている公認心理師もいます。
あと、年収をアップする方法としては、以下のような方法があります。
- 書籍を出版する
- YouTube、TikTokなどSNSで情報発信する
- 講演活動をする
- 独立・開業する
今は個人でも簡単に情報を発信できる時代なので、積極的にメンタルヘルスなどに関する情報を伝えることができます。
そうすることで、国民の健康増進に寄与ができますし、公認心理師のことを広く知ってもらえ、地位向上にも繋がると思います。
【参考文献】
ナースプラス「公認心理師の年収は? 公認心理師の将来性やキャリアアップ方法も」
まとめ
- 公認心理師は国家資格であり、心理学に関する専門的知識及び技術を持って保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の分野で働くことができる。
- 公認心理師の平均年収は約426万円であり、職種や分野によっては330万円から682万円の差がある。
- 司法・犯罪分野が最も年収が高く、約500万円から600万円、次いで産業・労働分野が約400万円から500万円、保健医療・福祉・教育分野では約300万円から400万円が多い。
- 公認心理師の年収を上げる方法には、書籍出版、SNSでの情報発信、講演活動、独立・開業などがある。
しかし、休日も自己研鑽のために勉強したり、身銭を切って研修会や学会に出たりと、覚悟していたとはいえ、なかなか大変な世界に入っちゃったなというのが正直な気持ちです。
そして、労力・苦労の割には、給料が低いです。
休日に貴重な時間を使い、身銭を切って自己研鑽をする心理職の給料がもっと高くしてくれ!と望むのはワガママなのでしょうか。
【あわせて読みたい】