睡眠不足があなたの人生を奪う?今日から始める快眠生活

睡眠不足があなたの人生を奪う?
睡眠不足があなたの人生を奪う?今日から始める快眠生活

この記事を読んでいるあなたは恐らく、最近あまりよく眠れておらず、仕事の効率が落ちてきたと感じているのではないでしょうか?

 

この記事では、睡眠不足がメンタル面や仕事に与える影響や薬以外の治療法などについて解説していきます。

 

 

1. 日本人の睡眠時間の現状

最近行われた調査によると、日本人の多くが十分な睡眠をとれていないという実態が分かっています。

実際、6~7時間寝ている人は男性の約33%、女性の約36%で、6時間未満しか寝ていない人はなんと男性の約38%、女性の約41%に上ります。

つまり、多くの人が「睡眠不足」の状態にあるということです。

 

この睡眠不足は、単に「今日は眠い」というだけで済む問題ではありません。

毎日の睡眠負債(睡眠不足が蓄積していく状態)は、心や体に大きな負担をかけ、長期的にはさまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。

 

平日にあまり寝られず、休日に「寝だめ」をする人も多いですが、それでは十分に睡眠不足を解消できません。

むしろ、睡眠リズムが乱れ、さらに悪循環に陥ることもあります。

 

2. 睡眠時間が心と仕事に与える影響

睡眠は私たちの心の健康に深く関わっています。

例えば、7~8時間の睡眠をとっている人に比べて、7時間未満や9時間以上寝ている人は、抑うつ症状が強くなる傾向があることが研究で明らかになっています。

睡眠が不足すると、ストレスや不安感が増し、日常生活の中で気分が落ち込んだり、集中力が低下したりすることが増えてしまいます。

 

また、仕事の生産性にも大きな影響があります。

6時間未満しか寝ていないと、頭がぼんやりして仕事に集中できず、ミスが増えたり、効率が落ちたりします。

反対に、十分な睡眠をとることで、頭が冴えて、クリエイティブなアイデアが浮かびやすくなり、仕事に対して前向きな姿勢を持てるようになります。

自分にとっての理想の睡眠時間を見つけ、それを守ることが重要です。

 

3. 不眠症とは?

不眠症とは?

 

不眠症とは、夜に眠れない(入眠困難)、途中で何度も目が覚めてしまう(中途覚醒)、早朝に目が覚めてしまう(早朝覚醒)、目覚めた時にだるさが残ってる(熟眠感の乏しさ)といった症状が長期間続く状態を指します。

 

不眠症に悩む人は日本でも少なくなく、その割合は約10%と言われています。

問題なのは、不眠症が一時的なものではなく、慢性化しやすいという点です。

 

不眠症が続くと、精神的な健康が悪化し、抑うつや不安といった症状が現れることが多くなります。

また、不眠症が原因で仕事の効率が下がり、日常生活に悪影響が出ることも少なくありません。

適切な治療やサポートが必要です。

 

4. 不眠症の治療法:「不眠症のための認知行動療法(CBT-I)」

不眠症の治療法として「不眠症のための認知行動療法(CBT-I)」という方法があります。

これは、考え方や行動を変えることで、不眠症を改善しようとする心理療法です。

対面での治療だけでなく、最近ではWebアプリを使った治療も効果的だとされています。

 

これまでの研究によって、CBT-Iを受けることで睡眠の質が向上し、不眠症状だけでなく、抑うつや不安の症状の改善が期待できるとわかってきています。

さらに、睡眠が改善されることで、仕事の効率が上がり、日常生活がより充実したものになることが期待できます。

 

まとめ

睡眠は、私たちの心の健康や仕事の効率にとても大切な役割を果たしています。

 

もし、不眠症に悩んでいる場合は、専門家に相談してみるのも一つの方法です。

かかりつけの医師がいる場合は、まずは主治医に相談してみてください。

睡眠薬を飲むことに抵抗がある方もいるかもしれませんが、眠れるだけでもメンタル面は大分改善されます。

一回睡眠薬を飲んだら一生飲み続けなければならない、という訳ではないので、一度相談してみることをお勧めします。

 

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【参考文献】

高野裕太,岡島 義(2024)睡眠と精神的健康・労働生産性の関係―疫学と認知行動的介入の研究動向ー産業精神保健 32(2): 238–242, 2024

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。