「引き寄せの法則」は本当なの?何か脳に及ぼす影響はあるのか

あなたは「引き寄せの法則」を信じていますか?

 

引き寄せの法則は「欲しいものや成りたい自分を思い描くだけで、実現の可能性が高まる」という法則です。

引き寄せの法則のルーツは2006年にロンダ・バーンによって書かれた『The Secret』という自己啓発書にあります。

 

この本では、ポジティブな姿勢で思考を変えることで、現実を変えることを目指すポジティブシンキングを推奨してます。

 

しかし、この記事を読んでいるあなたは薄々気づいているはず。

欲しいものや理想を思い描いているだけでは、実現できないことに...。

 

この記事では、引き寄せの法則は本当にあるのか?そして、何か脳に及ぼす影響はあるのかを解説し、最後に現実を本当に変える方法を紹介します。

 

「引き寄せの法則」は本当なの?何か脳に及ぼす影響はあるのか

「引き寄せの法則」は本当なの?何か脳に及ぼす影響はあるのか

結論から言うと、引き寄せの法則は欲しいもの、成りたい自分を手に入れられないばかりか、目標から遠ざかってしまいます。

というのも、人間の脳は幻想と現実を見分けるのが苦手だからです。

 

マインドパレッサー
幻想と現実を見分けるのが苦手だから、サスペンス映画を観てハラハラドキドキしたり、恋愛映画を観て胸キュンする訳です。

 

気分は良くなるが活力がなくなる

人の脳は何か夢を思い描くと、

 

もう夢が叶ったな

 

と勘違いしてしまうので、「よし!やってやるぞ!」という気持ちが薄れてしまいます。

そのため、気持ち的にリラックスしてしまい、目標を達成するための活力・モチベーションなどが失われてしまうのです。

 

ある実験では、ダイエット後のスリムな身体を思い描いた女性は、ネガティブなボディイメージを思い浮かべた女性よりも、体重の減少が10kgほど少ないという結果になりました。

 

そもそも、どうして人は理想を思い描くんだろう?

 

マインドパレッサー
それは理想を思い描いている間は、お酒を飲んだ時と同じように気分が良くなるからです。

 

理想を思い描いているときは精神的にも安定して、良い気分になります。

しかし、現実に戻った時に、さまざまな障害があることに打ちひしがれて、気分が落ち込んでしまうのです。

 

【モチベーションに関する記事はこちら】

 

目の前の現実を変える方法とは?

目の前の現実を変える方法とは?

理想を思い描くことの問題を散々言いましたが、それ自体は別に問題ありません。

問題なのは、理想を思い描くだけで何も行動しないことです

 

そこでここからは具体的に行動につなげる方法をご紹介します。

 

アメリカ陸軍特殊部隊も使う「If-Then プランニング」とは?

行動につなげる方法、その名も「If-Then プランニング」です。

これは「もし〇〇が起きたら、~をして対処しよう」と考えておくというものです。

 

えっそんなこと?

 

と思うかもしれません。

 

しかし、あなどるなかれ。

 

ニューヨーク大学の心理学者、ピーター・ゴルヴィツァーとヴェロニカ・ブランドスタッターの研究によると、目標を達成するための行動をいつ・どこで・どのように取るかを計画しているだけで、目標を達成できる確率が40%上がったのです。

 

アメリカ陸軍特殊部隊でも、If-Then プランニングを利用しています。

 

彼らはあらゆる任務の前に、考えられる障害を想定し、対策を練ります。

例えば、「移動中にヘリコプターが攻撃されたら○○する、敵の数が上回っていたら~する」といった具合に。

 

If-Then プランニングを取り入れると、目標を達成できる確率が上がります。

 

If-Then プランニングの4ステップ
  1. 自分の願いや目標をイメージする
  2. 目標を具体的に思い描く
  3. 目標達成に立ちはだかる障害にはどんなものがあるか考える
  4. 障害にぶつかったときの対処方法を考える

 

例えば、

  1. 英語が話せるようになりたい
  2. 海外旅行などで困らないくらいの英会話力を身に付けたい
  3. 自分のリスニング力が壊滅的で、相手が何を言っているのか分からない
  4. リスニング力を身に付けるために、空いた時間にPodcastの『バイリンガルニュース』を聞く習慣を付けよう

といった感じですね。

 

まとめ

「If-thenプランニング」は「引き寄せの法則」と違って、ただ理想を思い描くだけではなく、実際に行動につなげることが出来ます。

いくら頭の中で理想を思い描いたって、行動を起こさなければ、現実は一切変わりません。

 

もし何か叶えたい夢、目標があるなら、頭の中で考えるだけではなく、具体的にイメージして、目標達成には何が今の自分に足りないのか、足りないものを補うにはどうしたらいいのか、具体的に考えてみましょう。

 

【あわせて読みたい】

英語学習者がハマるポッドキャスト。バイリンガルニュースが最高な理由

 

【参考文献】

 

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tetsuya
北海道在住の35歳。 元ホテルマン。30歳で一念発起して、大学に入り直し、心理学を学ぶ。医療機関で実務経験を積んだのち、公認心理師を取得。月に10冊以上本を読んだり、論文を読み漁ったりして得た知識をブログでシェアします。