川崎市で痛ましい事件が起こりました。
容疑者はもうこの世にいないので、事件の真相は闇の中ですが、この事件に関係あると思われる8050問題について話したいと思います。
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・8050問題とは
8050問題とは、80代の親が引きこもり気味の50代の子を支えるという状態のことを言います。
「引きこもり」という言葉が世間的に有名になってきたのが、1980~90年代でその当時の若者が約30年後の現在、40~50代になっていて、親が70~80代になっています。
50代の子は働ける状態ではないので、経済的基盤は80代の親の年金ということになります。
もし親が他界してしまったら、経済的基盤を失い、途端に生活していくことが困難になります。
今回の事件の容疑者も50代で同居していたおじおばが80代とのことなので、典型的な8050問題だと考えられます。
・引きこもりの定義
内閣府によると、引きこもりとは6か月以上、
・家や部屋から出ない
・趣味や用事の時だけ外出する
・近所のコンビニには出かける
以上のケースが「引きこもり」です。
引きこもりは若者特有というイメージが強いと思いますが、ある調査によると、40~64歳の引きこもりの人は61万人以上と推測されています。
・引きこもりの原因
- いじめ
- 学校の授業についていけない
- 周りになじめない
- 大切な人の死
- 就職活動での失敗
など様々です。
上記の原因を見ても分かるように、誰にでも起こり得ます。
・今回の事件による懸念
今回の事件によって、子を持つ親は特に「引きこもりの人=危ない」というイメージがついてしまったと思います。
ただでさえ、引きこもり気味の人が社会復帰するのが大変なことなのに、今回の事件で世間の目が冷たいものになってしまうと、社会復帰がより困難なものとなり、引きこもり気味の人たちは孤立してしまいます。
引きこもり気味の人たちの中には自分たちの状況を恥じて、役場などに助けを求めることが出来ない人もいるようで、そういった方々が行きつくのは孤独死です。
それまで懸命に生きてきて、最後の瞬間に独りぼっちというのはあまりにも悲しいことです。
今後は今回のような事件を2度と起こさないように対策を練るのはもちろん、40~50代の引きこもりに対する支援も充実させていかなければいけないと感じました。
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